水・汲み取りが不要の画期的トイレが
発展途上国に ミカサの
バイオトイレが
世界を渡る
発展途上国のトイレ環境の改善に貢献海外での事業展開
水も汲み取りも不要なバイオトイレ「バイオミカレット®」は、建設現場や下水道環境が整備されていない場所でも快適なトイレの利用ができるとして現在、注目を集めています。
株式会社ミカサでは、国内でのバイオトイレ「バイオミカレット®」の販売・リース(レンタル)のみならず、海外での事業展開にも意欲的に取り組み、2014年にはペルー共和国、さらに2017年にはカメルーン共和国の2カ国にバイオトイレを設置。
バイオトイレを通じて、発展途上国のトイレ環境の改善に貢献しています。
世界のトイレ事情
「おもてなしの国」と言われる島国日本はトイレの機能性の高さ、清潔さにおいてもピカイチ!世界一のレベルといっても過言ではありません。
しかし世界の発展途上国のなかには、便器のような形状ではあるものの、水洗式ではないトイレや、排泄物や汚物をそのままにしていて強烈な悪臭がするトイレなど、日本では考えられないほど劣悪な環境のもと人々が暮らしています。
世界では3人に1人がトイレのない生活をしています
さらに劣悪な環境のトイレさえもない、つまり「トイレのない暮らし」をしている人々もまだまだ大勢います。
ある途上国では、公衆トイレがあったとしても「汚いし数も少ないから、外出先ではトイレは行きたくなっても我慢する」という方々もいたり、草むらや建物の陰など地面に穴を堀り排泄処理をするなど、とてもひどい状況です。
劣悪なトイレ環境は恐ろしい病気を拡大する原因にも
屋外で排泄を行うと、便などに含まれている細菌が土壌に混ざり、その土壌で暮らす人々が土に触れたりすることで、さまざまな感染症などの病気を発症する原因となります。
特に免疫力の弱い子どもやお年寄りが感染症などを引き起こしやすく、最悪の場合死に至ってしまうというケースも。
トイレ環境を整えるということは、人々の暮らしだけでなく健康に対しても重大な関係があるのです。
国境を超えて
バイオトイレを届けたい
発展途上国のトイレ環境が改善されない原因のひとつに、まず【水】や【下水道環境】が整っていないという問題があります。
いくらトイレを設置したいと思っても、下水道が整備されていないため断念したり、トイレを設置したとしても、悪臭が絶えない汲み取り式を取り入れているところがほとんどです。
そうした問題に対し、私たち株式会社ミカサは【水】も【下水道環境】も不要なバイオトイレ【バイオミカレット®】を発展途上国へ普及させることで「トイレのある暮らし」「衛生的なトイレを利用できる暮らし」を届けられるのでは、と考えました。
これまでの
海外事業実績 株式会社ミカサは海外のトイレ環境が整備されてない国々に対し、
何らかの形で協力できるのではないか?との想いから、
日本政府の取り組み(ODA事業やJICA支援事業)に参入し、
海外に向けバイオトイレ普及に取り組んでいます。
2014年
【ODA事業】ペルー共和国
世界遺産が点在する国・ペルー共和国にバイオトイレ「バイオミカレット®」を設置
株式会社ミカサが初めて海外にバイオトイレ「バイオミカレット®」を設置したのは2014年。ODA(政府開発援助)事業に、商社と連携してこの事業に取り組みました。
南アフリカ西部に位置するペルー共和国は、15世紀のインカ帝国時代の首都「クスコ市街」をはじめ「ナスカの地上絵」などで知られ、世界中から観光客が訪れる場所。
そんな名高い観光地でありながら、訪れる人に配慮したトイレ環境が全く整っておらず、改善・整備が必要な状況でした。
全16基・計6箇所へバイオトイレを設置
環境面・衛生面の両方で改善すべき点が多かったペルーのトイレ事情。
そこへバイオトイレ「バイオミカレット®」を提供することで、発展途上国のトイレ環境を改善する手助けとなると考え、ペルーの国立公園や自然保護区など計6箇所に全16基のバイオトイレ「バイオミカレット®」を設置しました。
事前調査が出来ない環境のなか、最適なバイオトイレを提案
政府のODA事業、しかも初の海外へのバイオトイレの輸出・納品は、手探りなこともたくさんありました。
この時は、実際にバイオトイレの設置を行う日までペルーの現場を見に行くことができなかったため、事前に入手していた設置場所の基礎情報のほか、設置予定の場所に本当にバイオトイレ「バイオミカレット®」がマッチするのかなど、慎重に情報収集を行うなどして、少ない情報のなか最適なバイオトイレの仕様を決定しました。
- ペルー共和国「バイオトイレ」設置に関するメディア情報
2017年
【JICA支援事業】カメルーン共和国
JICA支援事業にて、カメルーン共和国へバイオトイレ「バイオミカレット®」を設置
2012年、株式会社ミカサと地元・大分の知人経営者らとともに合同会社を設立し、JICA(独立行政法人国際協力機構)の支援事業にも取り組み、2017年にはアフリカ中部に位置する、カメルーン共和国の首都・ヤウンデ市内とヤウンデ第一大学にバイオトイレ「バイオミカレット®」を設置しました。
カメルーン共和国のトイレ事情
約240もの民族からなる「多民族国家」であり、年々経済成長を続ける途上国でもあるカメルーン共和国。
しかし「トイレ環境」という面では、首都ヤウンデ市内にも公衆トイレはごくわずかなうえ、汲み取り式のものであったり、郊外になるとほとんどの人がトイレすらなく、地面に穴を堀ってトイレをする生活を送るという、日本とはほど遠いトイレ事情を抱えていました。
全16基・ヤウンデ市とヤウンデ第一大学へバイオトイレを設置
JICAの支援事業とし、トイレや下水道環境のない土地が多くあるカメルーンの地にも、悪臭や汚物が残らない清潔なトイレを設置しようと、足掛け5年の月日をかけ、首都であるヤウンデ市へ8基、ヤウンデ市内にあるヤウンデ第一大学へ8基、全16基のバイオトイレを設置しました。
JICA事業は日本の中小企業であるミカサにとっても、大切な経験となりました
広いカメルーンの首都のごく一部への設置ではありましたが、バイオトイレ「バイオミカレット®」をアフリカへ設置できたことで、劣悪なトイレ環境の改善にわずかながらでも貢献できたのではないかと考えています。
またバイオトイレを通じて、こうした国際的なプロジェクトに長い期間携われたことは、私たち地方の中小企業の1つである株式会社ミカサとしても、とても大きな経験であり価値ある財産になっていると考えています。
- カメルーン共和国「バイオトイレ」設置に関するメディア情報
世界を渡ったミカサのバイオトイレ
バイオトイレ「バイオミカレット®」は、人間の排泄物を微生物(バイオ)の力を利用して分解・処理する、これまでの水洗トイレの構造とは全く異なる、簡易型トイレです。
人間の排泄物は主に水分なのですが、その水分を吸着した杉チップなどの担体を、ヒーターで温度管理しながら処理槽を撹拌し、酸素を取り込みながら微生物を活性化します。
活性化した微生物は、わずかな固形物を水と二酸化炭素に分解し、水分は蒸発するため、汲み取り式のトイレのように、排泄物の処理などは一切必要ありません。